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古いもの好きの現代人

「超速読力」齋藤孝

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「超速読力」は早く読むだけではない

 
約30秒くらいで内容を理解し、さらに読んだものに対してコメントを言う。これがこの本の言う「超速読力」だ。
 
著者は素読を推奨しているが、時と場合に合わせた読み方としてこの速読の方法を紹介していることも最初に明記しておこう。
 
また本作の特徴としては、しばしば寺子屋での教え方の比較がされている。
 
文章を大事に読むことを前提としているので、速読は邪道だと思う方にもオススメができる1冊だ。
 
 

現代に合わせた速読の利用と活用

 
この本のなかではより実践がしやすいよう、実生活での利用の際の具体的な例も出して解説がされている。
そのひとつが会議だ。
そもそも会議は、資料に目を遠し、それを見ての意見を求められる。その際にこの「超速読力」が使えると紹介している。
 
 

道具を用いて分かりやすく

 
何度かこの本では書き込みをすることを推奨される。
これは読みやすさだけでなく、習慣をつけると言う意味でも薦められている方法だ。どんな時、どんなところに引くかは実際に本作をお読みいただければと思います。
 
 

1枚の資料を15秒で読む訓練

 
実践的な特訓として、1枚の資料を15秒で読む練習を提案している。
著者の授業では、実際にストップウォッチを持って生徒に一斉に15秒で読んでいく特訓をしているそうだ。最初こそ戸惑いはあるものの、1ヶ月もすれば全員が読めるようになり、さらにコメントも言えるようになるのだそう。
何度も繰り返す反復練習によって体が慣れていき、こなせるようになると記されている。
 
 

読むスピードを上げるには

 
道具を使ったり、訓練をしたりすれば早くなるとはいえ、コツというものを掴めればそれはさらに容易になるだろう。
そのために著者は「知識量を増やす」「ホーク・アイを鍛える」ことを紹介している。タイトルの通りなのでここでは紹介を控えておく。詳細は実際にお読みください。
 
 

さらに高度な超速読力

 
この「超速読力」を鍛えるために、古典の小説を読むことも薦めている。
なぜ古典かというと、ムダな言葉が少ないからだという。
本作では、デカルトニーチェ、「五輪書」、「星の王子さま」を例として出している。
 
 

まとめ

 
この「超速読力」をするにあたって、心構えから練習、実践までを紹介するのがこの本だ。
今回ザッとこちらでも紹介したが、新書ということもあるので気になった方は是非実際この本を手に取って読んでみていただきたいと思います。